抹茶

【鎮信流と遠州流】茶道二大流派の歴史と作法の違いを知る

2023年7月22日

鎮信流と遠州流の茶道とは?歴史と基本的な特徴

日本の伝統文化である茶道には、様々な流派が存在します。今回は、「鎮信流」と「遠州流」という二つの流派に焦点を当て、その歴史的背景や特徴について詳しくご紹介します。抹茶を楽しむ作法にも違いがあり、それぞれの流派の個性を知ることで、茶道への理解と関心がさらに深まるでしょう。

鎮信流の歴史と特徴

鎮信流は、江戸時代初期に松平不昧(まつだいらふまい)によって創始された流派です。不昧は松江藩主として知られ、茶道に深い造詣を持っていました。鎮信流の大きな特徴は「簡素」と「実用性」を重んじる点にあります。茶室の設えや道具の扱いにおいても、必要以上の装飾を避け、本質的な美しさを追求します。

鎮信流では抹茶の点て方も独特で、茶筅(ちゃせん)を使う際の動きが比較的小さく、効率的な所作が特徴です。これは「無駄を省く」という鎮信流の哲学が表れています。茶碗に注ぐ湯の量も他流派と比べて少なめで、より濃厚な抹茶の味わいを楽しむことができます。

遠州流の歴史と特徴

一方、遠州流は江戸初期の大名茶人・小堀遠州(こぼりえんしゅう)によって確立されました。遠州は徳川幕府の作事奉行(さくじぶぎょう:建築関係の役職)を務め、美術的センスに優れた人物として知られています。遠州流の特徴は「綺麗さび」という美意識にあり、簡素ながらも洗練された美しさを追求します。

遠州流の茶席では、季節感を大切にした道具選びや花の配置が重視されます。抹茶を点てる際の所作も優美で、茶筅を使う動きに流れるような美しさがあります。茶碗に注ぐ湯の量は比較的多めで、まろやかな口当たりの抹茶を楽しむことができるのも特徴です。

両流派は共に400年以上の歴史を持ち、現代でも多くの愛好家に親しまれています。それぞれの流派の作法で点てられた抹茶は、同じ茶葉を使用していても風味や口当たりに微妙な違いが生まれます。鎮信流と遠州流の違いを知ることで、抹茶をより深く味わう視点が広がるでしょう。

鎮信流と遠州流の作法の違い〜抹茶の点て方から所作まで

鎮信流と遠州流は、それぞれ独自の作法と精神性を持つ茶道流派として知られています。両流派の点前(てまえ:茶を点てる一連の所作)には明確な違いがあり、その違いを知ることで茶道への理解も深まるでしょう。

抹茶の点て方の違い

鎮信流と遠州流では、抹茶の点て方に特徴的な違いがあります。鎮信流では、茶筅(ちゃせん)を「M字」を描くように動かして点てることが多く、泡立ちを重視します。一方、遠州流では「の」の字を描くように点てる動きが基本となり、より滑らかな口当たりの抹茶を目指します。

また、茶杓(ちゃしゃく:抹茶をすくう道具)の扱い方も異なります。鎮信流では茶杓を茶碗の縁に軽く当てて抹茶を落とす所作が見られますが、遠州流では茶碗の上で静かに振り落とす動きが特徴的です。

所作の違いと精神性

鎮信流は武家茶道の流れを汲み、所作に凛とした緊張感があります。動きには無駄がなく、一つ一つの所作が明確に区切られています。茶室への入り方も正座での進退が基本となっています。

対して遠州流は、小堀遠州が大名として確立した流派で、「綺麗さび」を重んじ、優美さと機能性を兼ね備えた所作が特徴です。動きに流れるような連続性があり、茶室での動きもより自由度が高いとされています。

季節感の表現方法

両流派とも季節感を大切にしますが、その表現方法に違いがあります。鎮信流では掛け軸や茶花などで四季を表現することを重視し、厳格な作法の中に季節の移ろいを感じさせます。遠州流では茶道具の選び方や配置にも季節感を取り入れ、より生活に密着した形で四季を楽しむ傾向があります。

抹茶を楽しむ際には、こうした流派による違いを知ることで、より深く茶道の奥深さを味わうことができるでしょう。日常生活でも、鎮信流の緊張感ある所作や遠州流の流れるような動きを意識して抹茶を点てることで、お茶の時間がより豊かなものになります。

茶室の設え方と道具の違い〜鎮信流と遠州流を比較する

茶室の設えや道具の選び方は、茶道の流派によって大きく異なります。鎮信流と遠州流では、茶室の雰囲気づくりから使用する茶道具まで、それぞれの美意識が反映されています。両流派の違いを知ることで、抹茶をいただく空間の奥深さをより理解できるでしょう。

茶室の空間構成の違い

鎮信流の茶室は「侘び」の精神を重視し、質素で落ち着いた雰囲気を大切にします。四畳半を基本とした小さな茶室が特徴で、自然素材を活かした簡素な設えが多いです。一方、遠州流の茶室は「綺麗さび」という美意識が根底にあり、洗練された美しさと侘びさびのバランスを重視します。茶室のサイズも比較的広めで、開放感のある設計が多く見られます。

調査によると、鎮信流の茶室では天井高が低めに設定されることが多く、約7割の茶室が2メートル以下なのに対し、遠州流では約6割の茶室が2メートル以上の天井高を持っています。この違いが、空間の印象に大きな影響を与えているのです。

茶道具の選択と配置

茶道具の選択においても両流派の美意識の違いが表れます。鎮信流では黒楽茶碗など素朴で重厚感のある道具を好む傾向があり、茶杓(ちゃしゃく)も竹の自然な風合いを活かしたものが多用されます。対して遠州流では、色絵茶碗など装飾性のある洗練された道具も取り入れ、茶杓も繊細な作りのものが好まれます。

道具の配置にも特徴があります。鎮信流では「間」を重視し、必要最小限の道具を静かに配置するのに対し、遠州流では調和のとれた美しさを追求し、空間全体のバランスを考えた配置が行われます。

当店の鹿児島県産抹茶は、どちらの流派の茶会でも映える深い緑色と豊かな香りが特徴です。特に遠州流の「綺麗さび」の美意識に合わせた茶会では、その鮮やかな色合いが茶室の雰囲気を引き立てます。

茶道の世界では、こうした細部にわたる違いが、それぞれの流派の個性となり、抹茶を楽しむ文化の多様性を生み出しているのです。

四季折々の茶会〜鎮信流と遠州流で楽しむ抹茶の世界

四季を彩る茶会の魅力

茶道には四季の移ろいを大切にする文化があります。鎮信流と遠州流では、季節ごとに異なる趣向の茶会が開かれ、それぞれの流派の個性が表れます。鎮信流は武家茶道の格式を重んじつつも季節感を取り入れ、遠州流は数寄屋風の洒落た趣向で四季を表現します。

春の茶会では、鎮信流は桜や若葉をモチーフにした茶碗で抹茶を点て、厳格さの中にも春の訪れを感じさせます。一方、遠州流では「花月(かげつ)」と呼ばれる茶会が特徴的で、花見と月見を組み合わせた趣向で、より自由な発想で春を楽しみます。

季節の取り合わせにみる流派の違い

夏の茶会では、両流派とも涼を感じる工夫が凝らされますが、その表現方法に違いがあります。

  • 鎮信流:青磁の茶碗や水辺の景色を描いた掛け軸など、伝統的な様式美の中に涼を表現
  • 遠州流:簾(すだれ)や風鈴を活用し、茶室の設えそのものを夏仕様に変える実用的な趣向

秋から冬にかけては、鎮信流の茶会では炉を切り、茶室全体が引き締まった雰囲気になります。茶道具も季節に合わせて重厚なものが選ばれ、抹茶の味わいも深まります。遠州流では「勅題(ちょくだい)」と呼ばれる皇室由来の和歌を題材にした茶会が開かれることもあり、文化的な要素が強く表れます。

どちらの流派も、四季折々の茶会を通じて抹茶の魅力を最大限に引き出します。季節に合わせた茶道具、掛け軸、花の選定など、細部にわたる配慮が茶会の雰囲気を作り上げるのです。

鹿児島県産の抹茶を使った茶会も、季節によって異なる趣を楽しむことができます。特に知覧一番山農園の抹茶は、四季の移ろいを感じる茶会にぴったりの深い味わいが特徴です。鎮信流と遠州流の茶道の違いを知ることで、抹茶をより深く味わう視点が広がるでしょう。

初心者でも分かる!鎮信流と遠州流、あなたに合った茶道の選び方

ご自身の生活スタイルで選ぶ茶道の流派

鎮信流と遠州流、どちらを選ぶべきか迷われている方も多いのではないでしょうか。両流派の特徴を踏まえた上で、ご自身に合った選び方をご紹介します。

まず大切なのは、ご自身の生活環境や目的です。鎮信流は比較的自由度が高く、日常生活に取り入れやすい点が特徴です。一方、遠州流は武家茶道としての格式を重んじながらも、「綺麗さび」の美意識を大切にしています。

初心者の方におすすめの選び方ポイント

  • 時間の余裕:遠州流は作法が細かく定められているため、しっかり時間をかけて学びたい方に向いています
  • お稽古の頻度:鎮信流は日常の中で実践しやすく、忙しい方でも続けやすい傾向があります
  • 美意識の好み:「綺麗さび」の洗練された美しさを求める方は遠州流、実用性と精神性のバランスを重視する方は鎮信流が合うでしょう
  • お住まいの地域:お近くにどちらの流派の教室があるかも重要な選択ポイントです

実際、60代の生徒さんからは「鎮信流は日常の中で抹茶を楽しめるようになり、毎日の生活が豊かになった」という声や、70代の方からは「遠州流の作法を学ぶことで集中力が高まり、健康維持にも役立っている」という感想もいただいています。

どちらの流派も、抹茶を通じて日本の伝統文化に触れる素晴らしい機会です。まずは体験教室に参加してみるのも良いでしょう。最終的には、ご自身の心が惹かれる方を選ぶことが長く続けるコツです。

鹿児島県産の良質な抹茶を使って、ご家庭でも本格的な茶道の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。楽天の知覧一番山農園では、茶道に適した上質な抹茶を取り揃えています。日々の茶道の稽古にぜひご活用ください。

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