緑茶

【まとめ】日本茶にはどんな種類がある?【特徴も紹介】

2022年2月12日

煎茶、玉露、抹茶、烏龍茶、ほうじ茶、紅茶…。
一口にお茶といってもさまざまな種類がありますが、実はこれらはすべてチャノキという同じ茶葉から作られています。
茶葉の栽培方法や加工方法の違いによって、多様な種類のお茶が生まれているということをご存知でしたか?
日本で作られる日本茶の多くは緑茶ですが、緑茶の中にもさまざまな種類があります。
今回は日本茶の多様な種類を紹介し、それぞれの栽培・加工方法や味わいの特徴についてご紹介します。

そもそも緑茶とは?

緑茶とは、茶葉を発酵させずに作った「不発酵茶」の総称です。
茶葉を収穫した後、蒸したり、釜で炒ったり、火で炙ったりなどの方法で熱を加えることで、酵素を不活性化することで発酵を止めます。
発酵しないためにお茶の色が緑色になることから、緑茶と呼ばれているのです。

ちなみに、烏龍茶は酵素による発酵を途中で止めた「半発酵茶」紅茶は完全に発酵を進めた「全発酵茶」に分類されます。

ここでは不発酵茶である緑茶の様々な種類について見ていきましょう。

煎茶:最もよく飲まれている緑茶の代表

緑茶

日本でお茶といえば、一般的には煎茶のことを指しています。
日本で生産される茶葉の約8割は煎茶に加工されています。
ペットボトル入りの緑茶として日本で最も流通しているお茶も煎茶です。
チャノキという茶葉を、日光を遮らずに栽培し、蒸して揉みながら乾燥させたもののことを言います。
蒸し具合によって抽出したお茶の色が変わります。
「浅蒸し」なら透き通った黄金色に、「深蒸し」なら濃くて深い緑色になります。

玉露:深い味わい高級茶葉

玉露は煎茶と異なり、茶葉の栽培の途中から日光を遮ることで作られます。
茶葉を摘み取る20日前頃からワラなどで茶園を覆います。
日光を遮ることで光合成が行われないため、煎茶よりもカテキンが増えません。
そのため深い旨味とコクが生まれます。
独特の香りは「覆い香(おおいか)」とも呼ばれています。
煎茶に比べて栽培に手間がかかるため、相対的に値段が高くなります。
産地としては京都府宇治市や福岡県八女市などが有名です。

碾茶(てんちゃ):抹茶の原料

抹茶の原料となるのが碾茶です。
20日間以上被覆栽培した後、生葉を蒸し、揉まずに碾茶炉で乾燥させて茎や葉脈などの不要なものを取り除いたものです。
炉で高温で炙ることにより香ばしい香りが漂い、茶葉のまま料理に使うとサクサクの食感が楽しめます。

抹茶:茶葉の旨味をまるごと味わえる

碾茶を石臼で挽いて粉末状にしたものを抹茶と言います。
煎茶や玉露などは茶葉にお湯を注いで成分を抽出して飲みますが、抹茶は粉状になった茶葉を点てて飲みます。
そのため抹茶を飲むことは茶葉をまるごと摂ることになります。
そのためお湯で抽出して飲むお茶よりも、多くの栄養素を摂取することができるのが特徴です。

かぶせ茶:煎茶と玉露の中間

かぶせ茶は玉露と同じように、栽培の途中から日光を遮ることで作られますが、遮光期間が少し短いのが玉露と異なる点です。
煎茶の半分ほどの遮光期間で、煎茶と玉露の中間のような味わいになります。
玉露のようにこってりした旨味はありませんが、煎茶よりも渋みが少なく、飲みやすいのが特徴です。

番茶:安価で手に入りやすい

煎茶の収穫時期よりも遅く摘まれた茶葉を番茶と言います。
日光を浴びた時間が長いため、渋みが強いのが特徴です。
日本茶の主流から外れた「番外茶」という意味からきていると言われており、比較的安く手に入れることができます。

玄米茶:玄米の香ばしい香りと甘み

煎茶や番茶に玄米を加えたものです。
水に浸して蒸した玄米を炒り、茶葉と同じくらいの割合で合わせます。
加えた玄米の分だけ茶葉の量も少なくなるため、カフェインがやや少なくなります。
香ばしい香りがするとともに、玄米のほのかな甘みが楽しめるお茶として人気があります。

【番外】ほうじ茶:香ばしくすっきりした味わい

緑茶とは異なりますが、一般的によく飲まれているお茶としてほうじ茶が挙げられます。
ほうじ茶は、茶葉を褐色になるまで強火で焙煎したお茶のことを指します。
焙煎するという意味の「焙じる」からその名が付けられています。
お湯で抽出すると、麦茶のような褐色になり、香ばしい香りが漂います。
強火で炒っているため、苦味成分であるタンニンが飛び、渋みが少なく飲みやすいのが特徴です。

まとめ

日本茶の代表的な種類とそれぞれの特徴について解説しました。
チャノキという同じ原料でも、茶葉の栽培方法や加工方法などによって、大きな違いと個性が表れることがお分かりいただけたと思います。
一口にお茶といってもこれだけの種類と味わいに違いがある上に、同じ種類のお茶の中でも産地や銘柄が違えば、さらにいろいろな味わいが楽しめます。
ここで紹介した茶葉は、どれも市販で手に入りやすいので、ぜひ飲み比べてみてくださいね。

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