お茶屋さんでよく見かける「緑茶」や「抹茶」ですが、この2つの違いをご存知でしょうか?似ているようで似ていない緑茶と抹茶。
「なんとなくは知っているけど、本当のところどうなの?」
「緑茶と抹茶の違いなんて今更聞けない!」
と思われている方もいらっしゃるでしょう。
外国人の方からしたら、緑茶と抹茶の違いを知っていることは、日本人として当然のこと。
もしかしたら、この2つの違いを理解しておらず、恥ずかしい思いをすることもあるかもしれません。
そこで今回は、日本人の心得として知っておきたい!
緑茶と抹茶の違いや緑茶と抹茶の保存方法等をご紹介します。
お茶の歴史
お茶の発祥は中国です。
中国で普及したお茶が日本に伝わったのは、違唐使が中国と日本を行き来していた奈良・平安時代と言われています。
お茶が日本に伝わったばかりの頃はまだ、お茶はとても高級で、限られた人々の中でしか楽しむことができませんでした。
そこから段々と一般人にも普及していき、お茶の文化が広まっていったのです。
そして段々と様々なお茶の製法が研究され、緑茶や抹茶などが確立されていきました。
緑茶と抹茶の違い
それでは緑茶と抹茶の違いはなにかみていきたいと思います。
栽培方法
緑茶と抹茶の一番大きな違いは、「栽培方法」にあると言われています。
実は栽培する茶葉の原料は同じです。
違いは、緑茶は一般的な栽培方法で茶葉を日光に当てて栽培するのに対し、抹茶は「日光に当たらない」ように栽培されることです。
そのため抹茶はとても手間暇がかかっており、高級品として扱われます。
なぜ日光に当たらないようにするかというと、苦味や渋みを多く含む「カテキン」を減らし、甘みや旨味を多く含む「テアニン」という成分を多く含むようにするためです。
この栽培方法の違いから、茶葉が異なると言われています。
製造工程
緑茶と抹茶は製造工程も違います。
生の葉っぱを乾燥した茶葉に加工するとき、緑茶は蒸して揉み作業を繰り返して作ります。しかし、抹茶は揉まずに加工するのです。
そのため、緑茶に使われる茶葉の製造には約3時間かかりますが、抹茶に使われる茶葉は1時間ほどで完成します。
また、抹茶の場合は茶葉を乾燥させたあと石臼で粉状にしますが、これも大きな違いです。
味や成分
先程の栽培方法の違いの中でも触れましたが、栽培方法の違いによって茶葉に多く含まれる成分が変わるため、味も変わってきます。
それぞれの成分や味の特徴は以下の通りです。
沢山含まれている成分 | 味 | |
緑茶 | カテキン | 苦味が強い |
抹茶 | テアニン | 甘みや旨味が強い |
抹茶の方が苦味を感じやすいですが、その中にも確かな旨味と甘みがあるのが抹茶の特徴となります。
お茶の入れ方
緑茶と抹茶はお茶の入れ方も違います。
緑茶は主に急須での抽出を行い、抹茶はそのままお湯に溶かしていただきます。小麦粉などの素材にも馴染みやすいため、お茶のお菓子を作るときは抹茶が役に立ちます。
緑茶の中でも違いがある?
実は、緑茶の中でも種類がいくつかあるのをご存知でしょうか。詳しくみていきましょう。
玉露
玉露は、抹茶と同じく「日光に当てない」ように栽培されます。そのため、緑茶の中でももっとも高級とされているのです。
日光に当てずに育てることで、旨味成分の「テアニン」が増え、旨味成分が増えます。抹茶と違うのは先程説明した「製造工程」です。
煎茶
煎茶は、最も一般的な緑茶です。栽培方法もごく一般的で、日光に当てて栽培されます。
製造工程は、茶葉を詰んだ後に10秒〜1分ほど蒸して熱を加えて発酵を止め、揉み作業を取り入れて乾燥させます。味わいはスッキリとしています。
深蒸し茶
深蒸し茶は、基本的に栽培方法も製造工程も煎茶と同じになります。違いは、煎茶の「蒸す」過程で2〜3倍長く蒸すことです。そうすることで渋みが抑えられ、濃い緑色のお茶ができます。茶葉が細かくなりがちのため、茶漉しは網目の細かいものを使用しましょう。
緑茶と抹茶の保存方法
最後に、緑茶と抹茶の美味しさを少しでも長く持続させるために、緑茶と抹茶の正しい保存方法をお伝えします。
【保存方法】
緑茶も抹茶も保存方法は基本的に同じです。
未開封の場合は、密封した状態で冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。お茶を開封する際は、常温に戻してから開封してください。
開封済みの場合は、未開封の場合と同様に密封した状態にします。その後、冷暗所で保存しましょう。冷蔵庫でも良いですが、他の食材の匂いなどがついてしまい、お茶の風味を損なう可能性があるため、避けた方が良いです。
まとめ
緑茶と抹茶の違いは、様々なところにありましたね。
緑茶と抹茶の違いをご存知ない方は多いと思いますので、お茶の購入を考えているかたは、この違いを頭に入れて、より自分の好みのお茶を探してみてください。
また、せっかく大好きなお茶を買っても、保存状況によっては劣化が早くなってしまいます。紹介した保存方法も参考にし、長くお茶を楽しめるように工夫しましょう。
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